2019年10月撮影

ニコンF3が撮影中に動かくなった。

デジタルでは故障を何度か経験しているが、その時はエラー表示などで原因を教えてくれるがニコンF3にはそんな便利な機能はなく、ただ「シャッターがきれない」という事実だけ。

落下するなど衝撃が加わってはいない、ほんの数分前まで問題なかったのにいきなりシャッターがきれない、シャッタースピードを示す液晶が全く映らない(薄いのはいつものこと…)、ちょっとパニックで焦る。

「あぁ、格安で買ったジャンクのF3だからな」と故障と一瞬諦めかける。

そこで急に襲ってくる「寂しさ」

このニコンF3との繋がりはまだ2年ちょっとしかない。
特別な人から譲り受けた訳でもなく、名機といわれるカメラへの憧れはあったが、それは単なる一般的な「いいカメラへの所有欲」で、自分の持っているカメラの中には特別な思い入れのあるカメラは無いと思っていた。

でも、「動かない」となった時、すぐに思ったことは「少し高くても別のF3を買おうかな」ではなく「このF3を修理しないと」という感情だったのは、ちょっとした発見だった。

そうか、愛着って特別なイベントや共に過ごした長さではなくて気持ちがつながっている根っこの太さなんだ。

さて、今のF3以外で同じようなカメラは有るのかな。

わかんない。


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衝撃が加わっていないのだから簡単に壊れるはずはない。

ベンチにニコンF3を置いて、冷静に深呼吸して頭を落ち着かせる。

頭の中で原因になりそうな部分を想像して、電源をON/OFFするが変わらない。電池を入れ直して見るとシャッターはきれないが一瞬だけ液晶が生き返る。

結果的には人生で初めての「フィルムカメラの電池切れ」だった。

予備の電池に交換すると無事に復活して安堵した。

ついでにAI Nikkor 50mm F1.8Sの絞り羽根動作に違和感を感じたのでD600でチェック、予想通り絞り羽根不良で絞り込んだ時に絞りが遅れていて露出オーバーになっていた。

普段、絞り開放付近でしか使っていなかったので気付かなかったんだな。

AI Nikkor 50mm F1.8Sは分解清掃して復活。

昭和時代のカメラやレンズは若くないから健康管理はやっぱり大切。小さな違和感を見逃しては駄目だな。

AI Nikkor 50mm F1.8S
メーカー:ニコン
発売:1980年3月
レンズ構成:5群6枚
対応センサーサイズ:フルサイズ
焦点距離:50mm
最短撮影距離:0.45m
絞り(F値):1.8~22
絞り羽根枚数:7枚
オートフォーカス:なし
手ぶれ補正:なし
フィルターサイズ:52mm
質量:約160g
— 私感 —
50mmF1.8のマニュアルレンズとしてはニコン最後のレンズ。
パンケーキのように薄く小さいレンズで、その見た目がいい感じ。


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